〜  Q & A シリーズ 2  〜

     『セカンドオピニオン』 











 Q. セカンドオピニオンってなあに? 
 A. 例えば、あなたが胃の調子が悪く、医療機関を受診し検査を受けました。その結果、胃がんが見つかったとします。そして、担当医からどのような治療が必要かの説明を受け、手術を受ける事になります。
これは今までの病院でよくみられた光景です。
この際、あなたは担当医の説明や治療方法についてどれだけ理解し納得していたでしょうか。
おそらく判然としないままに治療をうけられていたはずです。
そこで、セカンドオピニオンという考えが提案されました。
具体的にはあなたが受けられた、いろいろの検査結果やそれに対する主治医の治療方針について、他病院の専門医に客観的な意見を聞いてみるということです。
『がん』治療のように比較的治療法が決まっている病気ばかりではありません。糖尿病や心臓血管疾患、脳血管疾患、肝臓病などにはいろいろな学問的な考えや治療法があり、非常に複雑な事が決してめずらしくありません。このような場合、他の専門医の意見を聞いてみようという事をセカンドオピニオンを求めるといいます。
 Q. どこで受けられますか? 
 A. 以前より国立ガンセンターではこれに近い外来がおこなわれていたようです。最近では、『がん』ばかりでなく、いろいろの病気についても広く窓口を解放している医療機関が多いようです。
東京近郊では東京慈恵会医科大学附属病院総合診療部、虎の門病院など多くの大学病院等でそれぞれの専門医が御相談に応じています。詳しくは各病院のホームページをご覧ください。
 Q. 費用はどのくらいですか? 
 A. 各施設により異なりますが、おおむね30分5千円から1万円程度が多いようです。
 Q. 申し込むにはどんな準備が必要ですか? 
 A. 診察を受けにいかれるのではなく、意見を聞きにいかれるのです。そこで、持参するものは現在かかっている主治医の紹介状・病状説明書等、いろいろな検査結果(血液検査、レントゲン検査、CT検査、MRI検査のフィルム、顕微鏡検査の資料など)などです。
これら総ての資料をもとに主治医の説明やすすめる医療行為の他に優れた選択肢があるかどうかを相談します。
 Q. セカンドオピニオンを受ける際の注意事項は何ですか? 
 A. なんでもセカンドオピニオンを求めれば良いという事ではありません。いちばん悪いケースは他の専門医の意見を聞く事により、かえって混乱し『セカンドオピニオンはしご状態』になる事です。
まず、主治医の考えや治療法について十分な説明を受け理解した上で、自分にとって更に適した方法はないかなどの意見を求める事が重要で、御自分があなたの病気について、よく勉強することが必要です。
よく言われるように『そんな事を言って主治医に見放されるのではないか?』等の心配をするより、まず、主治医とよく話し合う事が大切です。命はひとつ、あなたの命です。
                             2004年10月1日掲載
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